アンノウンスカウト物語

- 名も知れぬスカウトの善行 -

 1909年の秋、アメリカのシカゴからロンドンにきた出版業のウイリアム・ボイス氏は、ロンドン名物の濃い霧のせいもあって道がわからなくなり、困りはてていました。そのとき霧の中からひとりの少年が近づいてきました。

 「何かお役に立てることがありますか。」と少年はいいました。ボイス氏が、 行き先がわからなくて困っていることを伝えると、少年はボイス氏の荷物を手にとり、先にたってボイス氏を案内しました。

 少年の案内によって目的地に着いたボイス氏は、アメリカ人の習慣で、少年にチップをあげようと、ポケットに手を入れました。しかしボイス氏がチップを取り出す前に、少年は勢いよく右手を上げて敬礼をしました。

 「ぼくはボーイスカウトです。今日も何かよいことをするつもりでいました。お役にたててうれしいと思います。スカウトは、他の人を助けることでお礼はもらいません。」と少年はいいました。ボイス氏が少年の名前を聞こうとすると、ニッコリ笑って立ち去りました。 

 用事をすませたボイス氏はイギリスのボーイスカウト本部に立ちより、スカウト活動の資料を持ち帰りました。旅先のアフリカで資料を読みこんで感動したボイス氏は、その後の世界旅行の予定をすべてキャンセル。ボーイスカウト本部に戻り、アメリカでスカウト運動をはじめることを提案し許可されました。

 アメリカへ帰ったボイス氏は、大統領のタフト氏などにボーイスカウトのことを話しました。これがきっかけで1910年2月8日、アメリカでボーイスカウト運動が始められ、15年後にはスカウト人口が100万人を越えました。

 この少年を表彰しようと大規模な調査が行われましたが、誰だったのかわかりませんでした。しかし、名前もわからないこの少年の小さな善行が、アメリカのたくさんの少年に、ボーイスカウトを伝える元になったのです。


…という、スカウト関係者の間では有名なエピソードがあります。
ただ、気象学者によれば、実はボイス氏が道を迷ったとされた日、
ロンドンに霧は出ていなかった!(◎_◎;)
Wikipediaにありました。この気象学者というのが誰なのか、信ぴょう性がどのくらいあるのかといったことは、ちょっと見ただけでは分からず…
どなたかご存知でしたら、教えていただけたら幸いですm(_ _)m

まあ、このエピソードは「伝説」なので、細かいことはイインダヨー
って言ってしまえばそれまでなんですけどね(^^;

4 件のコメント:

  1. それってマジすかっ?。

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  2. 今のところ真相が分からないですね。
    ロンドンって言ったら霧っしょ。みたいな軽いノリで尾ひれがついた可能性も否定出来ないですね~

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  3. 1年間ロンドンに居ました。
    現在では1年に2、3日非常に濃い霧がでます。2メートル先が真っ白で何も見えないような。
    石炭の暖房をやめたからずいぶんよくなったようです。
    住んでいた家の暖炉も封鎖されてましたから。

    by越智泰子

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  4. ロンドンの霧って、ほとんど大気汚染が原因だったんですね・・・(^^;

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